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木材への関心と需要が世界で高まったことで
建材商社の仕事が社会的に誇れるものに

脱炭素やSDGsがグローバルな課題となっている中、建材としての木材に対する関心と需要は世界的に高まっています。また、近年のウッドショックによる木材価格の高騰をきっかけに、建材商社の機能とメリットが改めて見直されています。

1961年に伊藤忠商事の木材部門から独立して生まれた伊藤忠建材は、建材専門商社の先駆者として、長年にわたり業界をリードし続けてきました。その間には業界全体が、環境NGOなどから自然破壊に加担していると批判された時期もありましたが、今日ではSDGsの実現に向けて、サステナブルに伐採された木材なら大いに利用すべきだという流れになっています。
私自身、伊藤忠商事で木材の輸入や森林経営などに30年以上従事し、大勢の人が伐採から加工まで汗水垂らして木材を供給する現場に関わってきたので、木材の仕事が社会的に誇れるものになってきたことを大変喜ばしく感じています。

もともと木の素材が好きだという日本人は多いですし、日本の木材に対する世界的な評価も高まって来ました。こうした流れのなか、今後はサステナビリティの観点から、日本の森の再生に取り組んでまいります。そして木材の付加価値をより一層高めていくことで、従来のような戸建住宅中心の用途にとどまらず、店舗や商業施設、体育館など多彩なフィールドでの利用を促していきたいです。

環境における課題に本質的に取り組むため、
全従業員を対象に
SDGsの取り組みに関するプロジェクトをスタート

民間企業である以上収益を上げることはもちろん大切ですが、これからはSDGsの観点から、いかに社会の役に立ちながら利益を上げていくかが、会社のパーパス=存在意義としてますます問われることになるでしょう。

中でも建材業界にとって環境保全は、SDGs達成を目指す上で最も重要な課題の一つですが、伊藤忠建材はISO14000やFSC認証、PEFC認証をいち早く取得するなど、常にリーダーシップを取って業界全体を引っ張って来ました。2007年からは独自の「地球樹(CHIKYUGI)」ブランドを展開し、業界の先陣を切って環境配慮型商品の普及促進と環境配慮活動に務めてきました。現在では取扱品目が44品目にも達し、売上の10%を地球樹ブランドの商材が占めるほどに成長しています。

ただ事業開始から15年が経過し、近頃ではマンネリ化の兆しがあるのではないかと、私自身は大いに問題意識を持っています。そこで当社としてはもう1回初心に戻りつつ、森林の保有やスマート林業の導入なども念頭に置きながら、今までより一歩も二歩も踏み込んだ形で地球樹事業に取り組むことが必要です。そしてもっと多くの社員に地球樹事業に関わってもらい、新しい商品の開発やDXに関する取り組み、グローバルな展開なども含めて、地球樹事業を次の新たなステージへ推し進めたいと考えています。

現代社会を生きる私たちには、環境問題に対して強い関心を持つと同時に、より一層高いレベルでその解決に取り組む姿勢が求められています。伊藤忠建材ではそれらの課題に本質的に取り組むため、2022年より全従業員を対象としたSDGsの取り組みに関するプロジェクトをスタートいたしました。

この度プロジェクトの一環で、伊藤忠建材を新たなステージへと推し進めるためのパーパスを策定いたしました。従業員主導で策定したたこのパーパスが、人と地球が共存する社会づくりへ向けた原動力となり、私たちの更なる成長と企業価値の向上につながっていくものと確信しております。

人々が笑顔で安心して暮らせる社会、そして社員一人ひとりの「未来」を見据えて共に歩んでいく――。
伊藤忠建材は、これからも持続可能な社会の実現に向けて、社員一丸となって邁進してまいります。

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